たそがれ
一通りの家事を終わらせると急須に茶葉とお湯を入れる
茶葉を蒸している間に湯呑みとお盆を用意して、それぞれをお盆に乗せて縁側に行く
縁側に座ると湯飲みに急須でお茶を入れ、1口 飲んだ
ホッと一息つくとそのまま空を眺める
「母さん、今日もいい天気だよ」
話しかけるが、返事が返ってくる事はない
当たり前だ
妻は3年前に亡くなったのだから
「母さんと一緒にいたあの頃は楽しかったなぁ」
妻がいた頃に思いを馳せていると視界の端に赤いランドセルがうつり、視線を前に向けると満面の笑顔の孫がいた
「爺ちゃん!」
「おー、来たか」
よいしょ、と立ち上がった時に少しふらついてしまった
慌てたように孫が傍に来て身体を支えてくれる
「ありがとう」
「どういたしまして!」
可愛い孫の笑顔に癒される
10/2/2024, 11:45:55 AM