赤い糸――。 赤い糸をたどれば、きっと運命の人に出会えるはず。 そして、死ぬ時は運命の人と一緒に死ぬ。 燃え盛る赤熱の炎の中で、偽花のようにひとつにまとまり、まるで元々ひとつだったかのようになりながら骨だけが残る。 そうなったのは、この世界に疲れて、屹度だけで行動した始末なの。 ロマンチックだよね。 運命の人と抱き合いながら、全身が焼き焦げるまでの長い時間、私はこう思う。 屹度偽花で善かったと。
6/30/2024, 11:34:49 AM