たやは

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夜明け前

夜勤が終わる夜明け前。
身体的にも精神的にも自由になるまであと少し。やっと解放される。

頑張れ。頑張れ。

と自分に言い聞かせ、朝日を眺めながらボーとする短い時間。

昨日の夕方からひっきりなしに聞こえてくるサイレンの音。救急車かパトカーか、はたまた消防車か。このサイレンは運命の別れ道だ。

プルプル〜

◯◯救急です。交通事後の方で右足に痛みあります。足を動かすと痛みが強くなるため、一時的に固定をしています。
バイタルは…。

こんな入電ばかりだ。
夜間は本当にいろいろな人がやって来る。
鼻血が出て止まらない。お腹が痛い。
手をスライサーで切った。子供の熱が下がらない。お風呂で転倒した。

重症者から順番に診ていくが、待つのは辛く苦情も多い。苦情対応も仕事の1つだ。
それでも、「夜中に悪いねぇ。ありがとう」なんて言葉を貰えれたら「これからもがんばろう」と思える。自分って割と単純だ。
緊張の連続で責任重大な仕事だけど、その分やりがいのある仕事だ。

9/13/2024, 7:11:44 PM