【未来の記憶】
太陽が身を焦がす程の夏の日
僕はその日、友達と遊ぶ約束をしていた
支度を終え、待ち合わせ場所に向かった
君はまだ来ていない様だった
スマホを取り出しLINEを確認する
‘少し遅れる’と来ていた
‘待ってる’と返信し、スマホをしまう
少しして、待ち合わせ場所に君が来た
僕が君に近づいたその瞬間
トラックがこちらに突っ込んで来た
目の前を血飛沫が舞う
次の瞬間、ベッドから飛び起きる
外はまだ暗い
『…夢…か』
その夢は夢にしては
やけに鮮明に焼きついていた
『まさか…な』
きっと疲れているんだ
じゃなきゃ、君が目の前でトラックに轢かれて死ぬ夢
なんて見るはずが無い
ましては予知夢なんてありえない
きっと、大丈夫
正夢なんかにはならないはず
深呼吸をして
ゆっくりと心を落ち着かせる
2/12/2025, 1:37:06 PM