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光と闇の狭間で

ずっと、暗闇の中を歩き続けてきた。
道標も、何もないこの場所で。
最初は怖かった。
孤独で、頼れるものもなくて。
でもいつしかそれは無くなった。
何も感じられないくらいに
気付いたら水の中で。
気付いたら暑い砂漠で
何もせず、ただ歩き続ける
「…いつになったら、終わるんやろ」
今まで何も無かったこの場所で、
小さく、光る何かが見えた。
それを手にした瞬間
砕けて無くなった。
「……やっぱり、俺はここにおるべき人間なんや。」
誰も助けてくれない、
誰もいない
俺は久しぶりに、孤独を感じた。
それはひどく、俺の心に残った。
しかしそれでいて、絶望は感じなかった。
周りを見渡せば、小さな光がたくさんあったから。
一際大きな光にすがるように必死に飛び込んだ
「……きれい…」
そこには、白く光る、美しい人が
涙をながしてこちらを見ていた。


いつも暖かくて優しい光に包まれて
道標もなく、周りには誰もいない
いつも俺の心はあたたかさで満たされていて
冷たさを感じたことなど無かった。
ただ光があるこの場所で
同じ景色ばかり眺めていた。
「……あったかいけど、楽しくないなぁ」
ふと、真っ黒な何かがあるのが見えた
それは、孤独と辛さを感じさせるくらいに
真っ暗で、吸い込まれそうなほど
強力で。
俺は、そこに一粒の光を落とした
「……なに、これ、…」
周りを見渡せば
至るところに真っ黒な何かがあった。
必死に光を落としてもどんどん広がってゆく
「……っ、こわいっ、助けてっ、」
それは俺が初めて感じた孤独で、
闇に染まろうとする瞬間だった。
一際大きい真っ暗な闇から出てくる誰か
そこには、黒く大きく佇む、美しい人が
俺を見つめていた。


光と闇、どちらの世界にも住んでいる人を書きました!
闇の人は、「失ってしまった孤独を取り戻すこと」(=絶望の中には希望があること)で、光の世界へ
光の人は、「今まで知ることもなかった孤独、絶望を知り、歩んでいくこと」(=ずっと自分の好きなままではいられない。時に絶望、孤独、不安、辛さを抱えることで成長できること)を学びともに生きるということが伝えたかったです。
どんな人にも辛いとき、楽しいときはあります。
辛いとき、諦めるのか、諦めず進むのか。
楽しいとき、それに自惚れてなにもしないのか、辛さを知ってでもさらに楽しもうとするか。
光も闇も、正反対でいて似ているのかなと思います。
ぜひ、読んでみてください。

12/2/2023, 11:59:27 AM