Kiss
静かに眠る彼女の額に、1つのキスを捧げた。
彼女は微笑んでいて、僕の胸は苦しくなる。
今朝、いってきますとキスをした。
彼女は可愛い笑顔でキスに答えながら、いってらっしゃいと笑っていた。
少し体温の高めな彼女の唇が好きだった。
その唇が、今はもう温かくないことを知っている。それに耐えられる自信がなくて、額へキスを落とした。
翌日、多くの人が彼女に別れを告げにやってきた。
最後の1人を見送り、僕もこの場を離れようと思うが、どうしても彼女のそばを離れたくない。
そろそろお時間です。と、係の人に部屋の外へ押し出された。
「すみません。」
僕は係の人の静止を押し切って、彼女の元へ駆けた。
彼女の顔をもう一度見て、唇にキスをした。
「ただいま。....いってらっしゃい。」
最後のキスは、冷たくて、ほんのり塩の味がした。
2/4/2026, 10:30:31 AM