お前の脳の裏に棲む獣に、お前はときおり餌をやり、まだ死ななまだ死ぬなまだ死んでくれるなよと話しかけていることを、私は重々知っている。何故なら私がかつて飼っていたものに、私は同じ振る舞いをしていたからだ。あれは獣ではなかったが。空を駆けろ、野を蠢け。愛の話をしなくて済む獣を、飢えと怒りで垂れていく涎が檻の床をぬかるませ、それを見て休まる気がお前にいくらかでもまだ残っているのなら、生かしてやれ。私のようにただの動死体として生きるよりはマシだろう。
11/9/2023, 11:08:39 AM