「ねぇねぇ、おかあさん。あたし大人になったらお星さまになるの。」
「あら素敵ねぇ。いい、ちほちゃん。子どもはね、皆、大人を見るのよ。なぜだか分かる?」
「うーん。」
「大人はね、それだけで子ども達にとっては輝いてみえるの。まだ手に届かないお星さま。」
「うん。」
「だからね、ちほちゃんは将来、その子ども達の手を大切に握手できるような大人にならなきゃ。良いお星さまになれば、きっとたくさんの子ども達の『道しるべ』になれる。迷子の子もそれを見てお家に帰れるのよ。」
「おかあさんはオリヒメっ!」
「何でかな?」
「ヒコボシのおとうさんと出会ったからー!」
「ははは。ちほ。ヒコボシとオリヒメは星じゃないよ。」
「そうよ。ちほちゃん。お星さまになれば天の川の中に入って、オリヒメとヒコボシに会えるかもね。」
22[星になる]
12/15/2025, 6:03:55 AM