「逆さま」
頭から、逆さまになって、落ちて行く。
よく走馬灯のように、って言うけど、ホントにそんな感じで今までの人生が思い出される。
幼かった頃、両親と遊んでいた私。
小学校の運動会、友達との遊び。
中学校の卒業式、初めての彼氏。
受験、大学生活、初めての夜遊び、お酒。
そして、初めて貴方と出逢った日。
結婚式、新婚旅行。
もう、よく自分の頭の中にこれだけの情報が詰まってるな、と思う位、沢山の色んな事が次々に流れてく。
そして、貴方に屋上で押された記憶。
彼女のお腹には、貴方との子供。
貴方は、私より彼女を選んだんだね。
私を押す瞬間も、貴方の瞳の中には全く躊躇も後悔もなかったよね。
最後の、嫌な記憶。
でも、いい記憶も一つ。
落ちる瞬間、貴方の腕を掴んだから。
貴方も今、一緒に落ちてる。
12/6/2024, 10:39:29 AM