誰もいない駅前の小道
肌に刺さる痛いほど強い雨
私はもうどこにも逃れられない
友人から?借金取りから?警察から?
違う
罪悪感からだ
世界中の人が私の犯した罪を本当は知っていて
この雨のように鋭い視線を
今も向けているのではないかとそう思わせられる
罪を犯した瞬間は虚しさも罪悪感も感じなかった
私が壊してしまったあの人は好きでも嫌いでもない
ただのお金をもった老人
しかし今はどうしようもない後悔に苛まれている
ゆっくりと止まっていた足を動かす
結局私はどこまでも中途半端な人間だ
もう逃げることも考えることも疲れた
自首してしまおう
8/27/2023, 11:40:55 AM