ミヤ

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"花束"
"誰もがみんな"

誰もがみんな、手放しに花束を喜べるわけじゃ無い。

せっかく貰ったけど、家に持って帰っても大事に出来ないから君にあげる、と。
花束を貰う度に、貴女は僕に押し付けに来た。
当時の貴女の家庭環境を考えれば、花束なんて嵩張るもの、ましてや世話が必要となるものは家に持ち込めなかったんだろう。
だからといってなんで僕に渡しに来るのかは分からなかったけどね。

あげるというから貰ったけど。
受け取った花束の中から薔薇やラナンキュラスなどの花弁が沢山ある花を選び、その花びらを数枚頂戴して、貴女の頭上に降らせる。
おめでとう、と言葉を添えて。
引き取るにしても、本来貴女に贈られたものなんだから一部だけでも貴女をお祝いするために使われるのが道理ってものだろう?
まぁ、要は僕の自己満足。
花びらに触れながら、諦めたように笑う貴女は寂しそうで。
だから、貴女が生家を出たその時は一番に花束を贈ると決めていた。

2/11/2026, 5:14:40 AM