風はいつも吹いている。
暑い夏も、寒い冬も、どんなときでも。
風はいつもただそこにある。
風にいい風も悪い風もなくて、ただそこに吹く風があるだけだ。
風はときどきわたしたちを試す。
風向きが大きく変わると、どんな行動をとるのか。
目の前にある’’出来事’’に目を背けたくなるときがある。
自分に絶望するときがある。
でも、それはただ風が吹いているのと同じで、そこにただ’’出来事’’があるだけだ。
風と同じで、’’出来事’’にいい’’出来事’’も悪い’’出来事’’もない。
わたしたちは、自分にとって悪い’’出来事’’があると、自分を責めたり、自分がこれまで置かれていた環境を恨んだりする。
しかし、それは風が私たちを試すために用意した’’いたずら’’なのかもしれない。
その’’いたずら’’を受けたときに重要なことは、『どれだけ冷静に自分の今の状況を客観視できるか』だと思う。
自分を責めたり、自分がこれまで置かれていた環境を恨むのではなく、これからわたしは何ができるか、どうしていきたいかをじっくりと考えることが重要である。
一度吹いて過ぎていった風は、もう二度とその場所に戻ることはない。
それと同じように、’’出来事’’は起こる前に戻すことはできない。
しかし、自分が’’今’’に集中して生きていくことで、風は’’いたずら’’から’’おうえん’’へ、与えるものを切り替える。
すると、ときどき向かい風にも遭遇しながらではあるが、追い風に乗ることが多くなって、これまで行ったことのない場所へと辿り着くことができる。
そして、きっとこう思うだろう。「’’いたずら’’な風がなかったら、今自分の目の前に広がる景色はみれなかっただろう」と。
その景色がどのようなものであっても、その景色にいいも悪いもない。ただその景色をいい・悪いと捉えた自分がいるだけだ。
そして、その場所に着いたら、わたしが本当にみたかった景色はここではなかったと、また新たな場所へと向かうために進み始める人、ひとまずここに留まり、新たな場所へと向かう準備ができ次第進み始める人、ここがわたしのみたかった景色だとそこに留まる人に分かれる。
最終的に、人はいつか自分が留まる場所、留まりたいと思う場所をみつけ、その場所を’’人生の拠点’’として生きていく。
’’人生の拠点’’に辿り着く過程のなかで、自分が’’今’’に集中して、今この瞬間を大切に生きることが大切だ。
すると、風は’’おうえん’’を与え、今この瞬間に心地のよい風を吹かせてくれる。その風が’’人生の拠点’’に辿り着くための追い風となる。
’’人生の拠点’’は、他人の価値観に影響を受けてはならない。自分のみたい景色は、自分が心からいいと思ったものでなくては、その’’人生の拠点’’の居心地はあまりよくないだろう。
そのため、’’人生の拠点’’に辿り着くタイミングが早いか遅いかに、いいも悪いもないのだ。
焦らずに、ゆっくりでも確実に自分だけの’’人生の拠点’’に辿り着こうという思いを持ち、妥協せずに進んでいくことが大切なのだ。
わたしに、あなたに、今吹いている’’いたずら’’な風が、いつか自分だけの’’人生の拠点’’に辿り着くきっかけとなる風となりますように。
「さあ行くんだ その顔を上げて
新しい風に 心を洗おう
古い夢は 置いて行くがいい
ふたたび始まる ドラマのために
【ゴダイゴ 銀河鉄道999より】」
___________________________いたずらな風________。
1/18/2025, 5:35:29 AM