飛べない翼朽ち果てた翼を見つめる何度も転んだ記憶を引き戻す土の香り抜け落ちたハネに染み付いた血の匂いとても醜いとても誇らしい見るも無惨なその翼は、もう飛ぶことを知らないただ過去に得た栄光の傷を誇らしげに朽ちてゆくとても醜いとても虚しい飛べもしないのに悔いの無い翼に腹が立つ「こんな翼にはなりたくない」朽ちた翼を誇らしげに、私はそう思った――
11/11/2024, 12:37:46 PM