透明な涙
お前の心は、
いつも、独り。
今は亡き、大切な友以外、
もう、その瞳には、
映らないんだろう。
どれほど多くの仲間に、
囲まれていても、
孤独に沈むお前の心は、
いつも、静かに泣いている。
失った友を想い、
胸の奥で流し続ける涙は、
後悔と無念に染まり、
深い紅に変わっていく。
そんなお前に、
俺が出来る事は、
ただ傍に、寄り添うことだけ。
死して尚、
お前の心に住み続ける、
想い出の彼は、
きっと、消えはしないし、
俺がその代わりに、
なれやしない。
だから、いつの日か、
お前の流す後悔の雫が、
温かく、美しい
透明な涙に変わるように。
涼しい顔の裏で、泣き続け、
漆黒の未練に、
絡め取られているお前が、
いつか、自分自身を赦し、
透き通らせる日が来るように。
ずっと、ずっと。
近くて遠い場所から、
見守る俺の想いは、
静かに流れ落ちる、
透明な涙と共に、
消してしまおうか。
1/17/2025, 7:43:34 AM