「 」
淡い光が瞳を掠めた。
その光をこの手に納めることができたなら。
少し未来に夢を抱けるのだろうか。
確証のない希望をつかみとることができるのではないか。
空へまた羽ばたけるのではないだろうか。
微かな期待。
淡い心持ち。
誰かが言った。
私を愛していると。
その言葉を嘘か否か考えてしまう。
本当に?本当は。何?
いつの間にかなにも信じらなくなった。
その時。光が瞳を掠めた。
淡い淡いなくなりそうな光。
手を伸ばした。
完全には伸びきらなかった。
でも少し腕を伸ばした。
光を手に掴んだ。
光を掴んだ手のひらを胸の前でそっと開いた。
なにもなかった。
そこにはただの生暖かい空気。
あの光が本当にあって自分がつかみそこなったのか。
あの光すら嘘だったのか。
分からない。
分からないけど。
自分はまだこの暗闇で歩かなければならない。
きっとそうなのだろう?
3/21/2026, 2:00:25 PM