──どうもありがとう。これで、さみしくありません。
カタカタとキーボードを打つ手をふいに止め、画面のカーソルが点滅するのをぼんやりと眺める。私は趣味で小説を書いていて、まさにいまちょうど、登場人物が置かれたその状況を解決したところだった。
私は、これからもずっと、ひとりぼっちなのだろう。若い頃に、そう観念した時期があった。『寂しくて』、すごく寂しくて──その寂しさばかりに気を取られて、本当にやりたかったことを見失い、そして、世間的には失敗とも言える選択ばかりをしてきてしまった。
……まぁ、でも。
そういうたくさんの失敗、誤った選択の果てに私はここにいて、だからこそ、この小説の登場人物の寂しさを解決することが出来るのだ、なーんて……。
「……いや、実際は。解決なんて、出来ないよねー」
私は独り言ちる。だって寂しさは、表層にあるか、深層に沈ませているかのどちらかで、根本的にはずっとそこにあるもの──だからね?
人間はみんな、基本、寂しいんだ。
……って。
主語が少々、デカすぎるかな?
11/10/2025, 11:56:35 AM