「ページをめくる」(詩)
黒革の本を見付けたのはいいが、
ページを捲ろうにも湿気でページ同士が付いてしまい
何が書かれているのかは判らず仕舞いになった
どうにかこうにかしてページ同士を剥がして
いよいよページを丁寧に剥がしてページを読むが……
「なんだ…?この絵は…?」
摩訶不思議な絵が無造作に列をなした絵もあれば
所々が上下に書かれている絵もある
「…この黒革の本は…この絵…?は一体…?」
ページを捲った者が考え出すと同時に
黒革の本、剥がされたページから二本の腕が生え伸び
ページを捲った者を本の中へ引き摺り込んだ
ページを捲った者を引き摺り込んだページは
また互いのページとまた次のページも互いにくっついて
元の姿に戻ったのでした
9/3/2025, 4:36:59 AM