きらきらした欠片が降り注いでいた
赤に青に様々に光り
集って砕けて形を変えて
きらきらした欠片が降り注いでいた
とても美しく手を伸ばしたかった
組んだまま固められた指では
何も拾うことは出来なかった
きらきらした欠片が降り注いでいた
とても美しく素晴らしかった
手の中刺し穿つナニカもまた
等しく美しいものであれと願っていた
‹夢の断片›
「よお、元気か」
「体はね」
「それなら上等。話は聞いたか」
「まあ、って言っても選択肢なんかある?」
「一人一個ペースで上げてたろ」
「……それ、本当に選べると思って言ってる?」
「言ってるぞ、こっちはな」
「……コレで君達全員の正気を疑わないといけなくなった」
「お前以外全員が狂ってんなら、もうソレが正常だろ。何がご不満だよ」
「無理でしょって言ってるの。正味、今のこの扱いすら疑いモノ過ぎるんだけど」
「無理じゃないぞ、ある程度はな。曲がりなりにも此方の大義名分は『共存』だ。此方が旗振り返してやれば向こうも強く言えない」
‹見えない未来へ›
一撃必殺みたいな面で
正義の味方みたいなウタで
そんなに急いでいかなくても
君は良かったんじゃないかしら
‹吹き抜ける風›
ふと、目の前に小さな灯火が見えた
ふと、それは小さな本を照らしていた
ふと、読んではいけないと声がした
ふと、早く読んでしまうべきと声がした
ふと、袖を前に引かれた
ふと、裾を後ろに引かれた
ふと、其処が何処かを思い出した
ふと、己が誰かを思い出した
ふと、よんではいけないと声がした
ふと、早くよめと声がした
ふと、本の内容を思い出した
ふと、求められたことを思い出した
ふと、足を一歩進めた
ふと、声が小さくなった
ふと、声が大きくなった
ふと、足を進めた
ふと、足を進めた
‹記憶のランタン›
青い葉が無惨に枯れ落ち
黒い肌が赤白く焼け痛み
裸足の子供は冗談みたいに
丸く着膨れただるまになる
それでもまだ秋これはまだ秋
雪が降るまでは冬じゃない
‹冬へ›
11/25/2025, 9:55:53 AM