桜散る川に浮かぶ桜の花びらが、魚のウロコのようだった。それが長くなっていくと、龍のように見えだした。散った後さえも、この花はこうして人の心を動かす。私が喉から手が出るほど欲した才能だ。まだ空白のページが何枚もあるスケッチブックを持つ手に少し力が入った。――諦めたはずなのに、夢の残り火が未だに燻って消えてくれない。日々家
4/17/2024, 11:33:17 AM