(愛言葉)
今日の朝はどうする?と問いかける声。
私はすかさず、目玉焼きとウィンナーと言った。
「了解、たまには違うのにすればいいのに。」
「いーの!それが最強なんだから!」
私のお気に入りは定番だけど、半熟の目玉焼きと、パリッパリのウィンナーだ。それをパンに乗っけて食べる。
ありがたいことに、彼は私のお気に入りを把握してくれている。
ほんと、よくできた彼氏だなぁ。かっこよくって、可愛くって家事もできて。まぁ多少、彼女としての贔屓目はあるだろうけど。
「んー?何笑ってんの。」
「えー、良い彼氏だなぁって思ってたの!」
「そう?やっぱり?」
彼はウキウキしながらキッチンへ向かった。ほんともう、こういうところが可愛いんだよなぁ。
さて、私は、朝食が出来るまでにカーテンを開けるのが仕事だ。まだ、重たい目を擦りながらカーテンへ向かう。
うーん。今日は、少し曇りみたい。寒いだろうから、上着を羽織っていこう、そう心の中で決めた。
それから数分後、もうできるから皿持ってきて、という声が聞こえた。
カチャカチャという食器の音に混じって、水道から水が流れる音や、遠くから雀の鳴き声も聞こえる。
私は、こんな平和な朝が大好きだった。
「これで最後かな。」
「あ、お箸がまだじゃない?」
「いいよ、今日僕もパンだし。」
「あ、ほんとだ。」
ガヤガヤと話しながら席に着いたら、目が合った。息を吸う。
「「いただきます。」」
それが私と彼の一日の始まり。
10/27/2022, 2:16:35 AM