『あの夢のつづきを』
「邯鄲の夢」という故事があるのをご存知ですか?
貧乏な青年が趙の都・邯鄲で翁から不思議な枕を借り、それでうたた寝をしたところ、栄華を極めた五十年分の人生の夢を見ました。
しかしそれは現実では、眠りに落ちる前に宿の主人が炊いていた粟がまだ炊きあがらないほどの、ほんの短い間のことだった、というやつです。
青年はどれほど目覚めたことを悔やんだでしょう。
夢の中の自分が幸せであればあるほど、目覚めたときの現実との違いに打ちひしがれたのではないでしょうか。
さて、ここに夢から目覚めなくなる薬があります。
特別にお譲りすることができますが、いかがでしょう。
あなたにも、もう一度見たい夢のひとつやふたつ、あるのではありませんか?
夢の中でしか、逢えない人がいるのでは?
さあ、どうなさいますか。
1/12/2025, 11:49:57 PM