恋物語

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ジリリリリリリリ
7時を知らせる音が鳴る。

いつもどうり起きて焼いたパンにバターを塗る。
今日はウキウキしている。なぜかって?彼に会えるからだ。

去年の今日。彼氏が出来た。
社会人一年目だった頃、同期とでもいうのか。
同じ会社で隣の席だった彼。
同い年というのもあってか上司の愚痴を言い合ったり、たまにはお互いの家で飲むこともあった。

彼とはそんなこんなで1年ほど親友をしていた。
「今日この後空いてる?」
いつもどうりの誘いにYesと答えた。

居酒屋の道とも違う、彼の家へ行く訳でもない。
珍しくタクシーに乗った私たちは知らない街へと走っていった。
「ねぇ、今日はどこいくの?」
「ん?着いてからのお楽しみぃー」

彼はどこかソワソワとしていた。

「ほら、着いたよ」
彼は二人分の代金を払い運転手さんにお礼を言ってから私の手を取った。
彼の手はまるで焼けるように熱く心做しか耳も赤く染っていた。

入ったお店はとても綺麗で落ち着くカフェだった。
好物のオムライスと適当に飲み物を頼んだ。
美味しい晩御飯を食べ終わった頃。
彼はモゾモゾとどこか落ち着かない様子で俯いていた。

「どうしたの?」
「いや、うん、あ、あのさ!好きです、つ、付き合ってくださいっ!!」

彼らしい、素直にそう思った。
少し不器用ででもすっごく優しい彼。
この人なら、、この人とならずっと幸せでいられる気がする。

「はい、喜んで」

それが私の答えだった。

今日は例のカフェに連れてってくれるそうだ。
また、ソワソワとしている彼に期待しつつお店に入った。
これから先、もっと幸せな日常が訪れるのかな、、





日常

6/22/2024, 1:41:54 PM