さっき勧誘されていたところを助けてくれたお兄さんは背が高かった。肩につかないくらいの黒髪を揺らして、私の少し前を歩いていた。トラブルに慣れている様な雰囲気とか、ちらっと見えた刺青からしてきっと違う世界を生きる人なんだろう。もう会うこともない。たった数分間のやりとり。その時に見た笑顔が頭から消えなくて、胸の鼓動がうるさい。『胸の鼓動』
9/8/2024, 1:03:26 PM