12月15日、曇り、金曜日。2人で帰った日。「もう、消えたいなぁ」そう言って悲しい顔で笑うあの子は凄く綺麗だった。泣きそうに潤んだ目を誤魔化そうとしたのか、あの子はしばらくの間、曇り空をじっと見上げたまま黙っていた。「雪がもうすぐたくさん降るって。だから、その時になったらあたしがあんたを埋めてあげる」静かな空気を感じる。風が強いせいか、私たちの涙はとっくに乾いていた。私がにこりと笑うと、あの子はいつもの笑顔で笑って立ち上がった。
12/16/2023, 4:45:56 AM