ゆんたろす

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デビルズパレスに来れるようになり数ヶ月。
大晦日を皆で過ごしたのはいい思い出となった。
新年を迎えるカウントダウンを支えてくれる心強い執事たちと過ごせて幸せだ。
走馬灯のように思い出が巡ってきて思わず涙が出た。
その涙を見てみんなが慌てた顔はこれからも一生覚えているだろう。

それから元の世界に戻って色々やることを済ませて
改めてまたパレスへ戻ると、アモンが迎えてくれた。

「あけましておめでとうございますっす、主様」

『あけましておめでとう、アモン』

0:00に言ったのにまた言ってしまう正月マジック
今日は執事たちも休みなのかと聞くと
貴族のパーティーの手伝いで何人かは出払っているとか。

毎年恒例だから慣れているっす、とアモンは言うけど
休める環境にしてあげたい。せめて、少しでもリラックス出来れば……


『今年は、みんなにあんまり迷惑を掛けないようにする』

「今年の抱負っすか?」

『うん』

「主様に迷惑掛けられた事がないっすから、俺にはなんでも言っていいっすからね」

『いやいやいやいや』

それはないでしょ、と言うとアモンはふふっと笑い一輪の薔薇を差し出した。

「俺、主様には嘘つかないんで。冗談は言うっすけど。だから今年は去年より沢山、俺に甘やかされてほしいっす」

なんでムズムズする言葉をさらっと言うからアモンはなかなか小悪魔である。
からかわないで、と顔を手で覆うと、そっと手を包み顔から手を外される。

「去年より沢山真っ赤で可愛い花を近くで見ること」


これが、俺の今年の抱負っすかね

と、子供っぽく笑うアモンの頬をつねり、おばか、なんて悪態をついた。


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今年の抱負

aknk

1/2/2024, 11:40:43 AM