透久野影朗

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刹那の無垢

ほんの僅かな時間、日常は活動機能を失う

純粋な大地が、残骸のサウンドノイズに紛れて走りゆく
それが、刹那の無垢。

僅かに冷たい風が、僅かに轟く生活の音に触れる

僅かに動く残骸が、僅か一時の間うたた寝をする

僅かながらの時間。純粋無垢なその時間、その瞬間だけ、爽快な欲求を解放する。光に当てられる手前の無垢な深淵に紛れて、残骸は唯一の一時を我が身に充てる。

純粋無垢な刹那の殺伐。

刹那の無垢は、深淵にまみれた残骸の喜びだ。

9/14/2024, 2:39:38 AM