朱堂悠

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奇跡をもう一度。
…そもそも、私の人生において奇跡が起こったことが
あっただろうか。

そういえば、あれは小学校高学年の時だったと思う。
夏休みの自由研究として、
地元の古刹巡りをしていた。
その日はしっかりとした雨で、
気を付けて歩かないと滑ってしまいそうだった。
そんな状況の横断歩道を渡ろうとして、
道のど真ん中で尻もちをついてしまったその瞬間、
足先10cmを車が普通に通り過ぎていったのだ。
もう少し道先で転んでいたら、
足はタイヤに踏み潰されて折れていただろう。
もしかしたら、頭部や胴体の方も…。

これは、奇跡以外の何物でもない。
そう考えると、私における「奇跡をもう一度」は、
今後事故や事件、災害などに遭遇してしまった時に
五体満足で帰って来ることだろう。

非常に難しいが誰しもが望む、最上の奇跡だ。

10/2/2024, 4:15:32 PM