はた織

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 私が中学生の頃に、「漫画アニメが大好きだ」と言ったら、近くで聞いていた同級生に止めなよと言い返された。クラスのみんなの前で、オタクの話題を出してはダメだという意味だ。
 今思えば、サブカルチャー文化を好んでいると言う理由だけで、人から虐めを受けるのはなかなかに恐ろしいことだ。台湾の戒厳時代はおろか、戦前の日本の検閲さえも歴史の授業で全く学んでいないから、そう平然と他人の文化を否定できるのだ。しかも、その人自身を抹消しようとする勢いだ。もはや迫害である。
 その同級生は何故か、当時私を虐めていた男子生徒とネット掲示板で言い争いをしていたらしい。彼女から聞いたのか、もう忘れたが、争いの原因が私だったのでそこだけ覚えている。
 ただまあ、彼女はその男子生徒に好意を持って、人を虐める貴方なんてらしくないとか言いたかったのでは無いだろうか。憶測に過ぎないが、もしかしたらそうかもしれない。
 当時の私でも、歴史を学ばない人間と付き合うのは止めた方が良いと彼女の告白を止めようとする。結局、互いに自身の好意を阻止する付き合いしかできなかった。
 イヌガキアミの名前は今でも覚えている。きっと私たちは、漫画やアニメ、男子の存在がなければ、はないちもんめの遊びを楽しんでいただろう。昔から付き合ってくれた幼馴染のように、彼女は友人を連れて私を遊びに誘ってくれたかもしれない。
                 (250318 大好き)

3/18/2025, 1:13:36 PM