不完全になってもいいのか、
そう自分に問いかける
だけど、悲しそうな家族の顔が浮かぶ
だからいつも、「不完全な自分」
で合ってはならないんだ
期待に応えなくては、と
思ってしまう
だけど、一人だけ不完全な自分をさらけ出せる人がいた
それはお祖父ちゃん
お祖父ちゃんは、親とは違って、少し頑固というかなんと言えばいいのか、ちょっと変わってるんだ
だけど、とっても優しい
お祖父ちゃんは、よくこう言ってた
「不完全なままでいい。どんな物でも絶対に欠けないことはない。いつか必ず欠けてしまうものだ。」
だから大丈夫だって、
そう、いつも教えてくれた
お祖父ちゃんの話を聞くたびに、世界が広く見えてくる、暗い気持ちも引いていくんだ、
そんなお祖父ちゃんが、大好きだった
ーだけどある日お祖父ちゃんは亡くなったー
両親は、お祖父ちゃんのお葬式から帰ったあと笑ってたんだ、「あの人が死んで、よかった」って。
そんな話をしていた両親に、怒りが込み上げてきた
今まで怒ったことなんてなかった
だけど、こればかりは、、
その時、両親は自分に気づいたようで
少し、焦りながら、「ほら、勉強でもしてなさい。」とか今のことなんて何でもなかったように言った
、ごめんね。お祖父ちゃん
何も言えなかった
怖いんだ。どう思われるか、って
そう、お祖父ちゃんとの写真をみながら
一晩中、すすり泣いた
ーごめんね、って
『お祖父ちゃん』
8/31/2023, 12:11:01 PM