友情は決して脆く、すぐに崩れることはないとずっと思っていた。あの日までは。
私には付き合っている彼がいる。私なんかじゃ釣り合わないくらいのかっこよくて素敵な人だ。
なぜ付き合えたのかというと、私の親友のおかげだ。
親友が仲を取り持ってくれたから、今こうして一緒に
いる事ができてとても幸せだった。
だけど、最近は約束をドタキャンされる日が多くなって
だんだん嫌な予感がして、後を付けてみた。
そこで見た光景を私は一生忘れられないだろう。
ホテルの前でキスをする男女。そして中へ入っていく。
キスをしていたのは彼と親友だった。
その後、どうやって帰ったのかは覚えていない。
私は信じていた。あの子との間に友情があることを。
けど、あの子の中に私との友情は存在しない。
それが分かってしまった絶望から私は泣くしかなかった。
「あぁ、ああああ!!」
友情はまやかし。それを実感しながら、叫び続けた。
『友情』
7/25/2023, 8:50:48 AM