琥珀

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「ずっとこのまま」

 このままでいいと思ったことなどない。方向の分からない努力でも、ひたすら重ねる。そうすれば、自分が少し周りの人より優れていると思えた。劣っていると思いたくなくて、特別なところがないと思われたくなかった。

 ただ息をして笑っているだけで、生きているふりをするような人をみては、勝手に腹を立てた。

 ごまかすほど、よく分かる。私だけは、切らなくてもよく知っていた。紅くて艶のある美しい林檎の中が、ずくずくと腐っていること。

 こんなふうにしなくても、自分を好きになりたい。カケラでも、皮一枚になったっていいから、腐った全てを捨ててしまいたかった。あまりに遅すぎたかもしれない。でもずっと、このままでいいはずがなかった。

1/13/2026, 3:49:37 AM