オレの中の星空で、おまえは一等星だったのに。
それをオレは、この手で消してしまった。部屋の灯りを消すように簡単ではなかったけど、完遂した。
オレは、笑いながら涙を流し、怒っている。
おまえのいない世界は、眩しくない。だから、居心地は良くなったはずだ。それなのに、夜空を見上げて、オレは慟哭している。
「ふざけんな! ふざけんなよ! おまえを消せば、オレは“正常”になれるはずだろ!」
でも、そうはならなかった。オレは、“正常”でも“普通”でもない。ただの、人殺し。
「はは…………」
乾いた笑いが漏れる。
星屑を辿った先に、おまえはいない。
4/5/2023, 10:18:47 AM