〜眠れないほど、秋が恋しくなる〜
冷たい風が流れて涙を乾燥させる。ベランダには数ヶ月前の水着がまだ干してあった。布団の中に入っても夢に落ちない。闇からはきりきりと虫の声が少しうるさい。空からの雫がまた溢れそう。外の空気を吸いに行こう。そう思って靴下を履いてサンダルに足を入れた。電灯はない。黒い靴下が足を闇の中に埋めた。折りたたみ傘をあけた。ポツポツと傘に雫が垂れてきた。溢れそう。道の途中にあった水溜まりに気づかず靴下を濡らしてしまった。冷たい。靴下を脱いだ。濡れた足が風にあたり体を冷やす。少し歩いて空き地についた。音が大きくなってくる。どうせ濡れるのならー僕は思い切り大草原に身を投げ、心を遷した。器から溜まっていたものが溢れた。
ストレスが溜まっていても、嫌なことがあっても、外に心を傾けてみてください。生き物が昔から最も触れてきてきたのは自然ですからきっと落ち着くはずですよ。
12/5/2023, 1:46:44 PM