8木ラ1

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「生きたい。」
沈黙が続く。

そう言い放たれた言葉が、酷く耳にこびりついた。
掠れ、少しの風で消え失せそうなほどに弱々しい。

今の彼がどんな表情をしているのか。
想像が、出来なかった。したくなかった。
「ごめん」
私の声は彼よりも小さくて、弱かっただろう。
声も。心も。

3/18/2025, 1:18:39 PM