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父は言う、この紅茶は古すぎると。

「茶葉の香りがしないだろう。私が新しく買ってきたものがある。試しに飲んでみなさい。」

さっきまで飲んでいた紅茶入りマグカップはテーブルの脇に避けられ、父の入れた紅茶のカップ&ソーサーが差し出される。

「ありがとう。じゃあ、部屋に戻って頂くよ。いい香りだから、本を読みながら飲むことにしようかな。」

父の返事は聞かずに立ち上がり、自分の部屋へと向かう。
そして僕は部屋に入るやいなや、火傷するのも構わず砂糖とミルクを入れて紅茶を飲み干した。

お題「紅茶の香り」

10/27/2023, 10:56:17 AM