僕には好きな人がいる。
その人はクラスで1番の美人と言っていいほどだが
なぜか僕の男友達は、みんな彼女をあんまりよく思っていないそうだ。
性格が悪いとか、ブサイクとか、僕には到底わからなかった。
でも、彼女の良さを知らなくたって別にいい。
ライバルがいなくてよかった。僕はそうおもっていた。
…ある日の放課後。
僕は忘れ物をして、下校時間ギリギリに教室に向かっていた。
教室に行くと、彼女がいた。
二人きりになったことなんてなかったから、
僕はとても緊張していた。
「どうしたのっ?」
そう聞かれた。彼女の声はとても体に馴染みやすく
穏やかな気持ちになる。
「忘れ物しちゃってさ、」
僕は、恥ずかしそうに答えた。
ふと、彼女の机を見ると、落書きのようなものがあった。最初は汚れかと思っていたが、ちがう。、
酷い、心を痛めつけるような、言葉が書かれていた
「見ちゃった?」
彼女は悲しそうに聞いた。
「ご、ごめん。」
僕はあわてて答えた。
「ど、どうしたんだよ、それ」
「うち、みんなに嫌われててさ、その、虐められてるんだよね。、まぁー私性格悪いから当然のことなんだけど。」
僕は、怒りのような、悔しいような感情になった。
(ちがう!、彼女は性格なんか悪くない。ずっと前から見てた僕ならわかるんだ!僕は美人な顔なんかよりも、誰にでも優しく、場を盛り上げてくれる、明るい君が好きなんだ。)
「俺は、君の事がすきだよ!!」
「え、?」
彼女は困惑していた。
「誰にでも優しくて、明るい君が好きなんだ!!」
僕は、ついに想いを告白した。
気づいたら、彼女は泣いていた。
「今までそんな事を言ってくれる人なんていなかった。」
僕は軽く彼女を抱きしめた。
しばらくして、彼女は涙を拭い、
「ありがとっ」
そう言って僕に微笑んでみせた。
その笑顔は、まるで太陽のように輝いていて、明るかった。
僕の一番好きな顔だ。
太陽のような
2/23/2023, 3:55:02 AM