[風向きを変えたかった]
もう、なんか疲れたな。ふと最近、毎日思っていること。この人生に終止符をうてたら。でも、親が悲しむし、友達も…とまだ生きる理由をこじつけてる。そんな想いは誰にも話せるわけがなくて今日も嘘を始める。
平凡で波風たてない学校生活、それなりの成績、何も困ってることは無いし、端からみたらそれは幸せなのかもしれない。
でも、何か死んだように生きるなら無くても良いんじゃないかと思う。
最後の心残りは…
「来奈、来たよ」そっと病室に入ると私より一回り小さくて幼い私に少し似た妹がこっちをみた。
「お姉ちゃん~、どうしたの?」来奈が手をふる。
「来奈…。私ね、あの、ね」言葉を紡ごうとしても出てこない。涙だけが零れ落ちる。
「大丈夫だよ、お姉ちゃん。」私の背中を優しく撫でてくれた。これからはしたいことの為に生きよう。
病室には柔らかな日差しと風が見守っていた。
5/14/2024, 10:44:38 PM