そー

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たまにはこっそり歩いてみる。
深夜徘徊というやつだ
最近はバタバタしてて休まるタイミングが全然ない。
やはり卒業式シーズンなのが影響してるんだろう。
こう息抜きをしないと息が詰まってしまいそうだ。

近くの自動販売機で缶コーヒーを買う。
ここ最近、100円のコーヒーもだんだんと少なくなってきている気もする。気のせいだと思うが。
缶を開けて1口飲む。
視界で光るその自動販売機は、夜中でも、自分はここにいると主張するようにこうこうと光り輝いている。
昔からここにある自動販売機は、ところどころ錆びてしまっているがそれでも動くところをみると、神々しさすら感じる。
自動販売機というものは、我々日本人の生活を支えているが、その起源は紀元前210年頃の古代エジプトにあったらしい。
現在の形の原型は1800年代のイギリスで生まれたらしいが…それでも約200年ほどの間、人間を支えてきたこの装置は偉大な発明だと思える。
今や飲料水だけでなく、スナック菓子、冷凍食品、ガム、パン、うどんなどの食料品、タバコ、メダル貸出、両替、カプセルトイ、プリントシール類などの遊戯、カードや食券などの切符類、あげればキリがないほど身近な存在になっている。
こう考えると、ずっと近くで見守ってくれたこの自販機に愛着が湧いてくる。
自販機にお辞儀をして缶を飲み干す。

再び少し歩いて、街中を貫く川で止まる。
揺れる水面に街の光が映りなんでもない景色のはずなのにどこか幻想的で。
ふと横にある看板を見る。
へぇ、ここは二級河川なのか、となんでもないことが頭に入る。
しばらく川をぼんやりと眺めていると、少し離れたところにあるビルが消灯するのが見えた。
みんな仕事が終わったのだろうか、それとも泊まりの人がいるんだろうか。
どちらにせよ、私よりも働いていたのだ。
敬意を持って軽いお辞儀をする。
こうやって街は静かになっていく。

近くの公園で足を止める。
最近は遊具のある公園がどんどん減ってきている。
昔の私たちの遊び場が減ってきているのを考えると、時の進みとは怖いものだと感じる。
ベンチに腰掛け、誰もいない公園を眺める。
近くに保育園があったはずだ。ここも普段は賑わっているのだろう。
でも、いつかは廃れていく。Z世代やらの子達はネットにかまけ、外に出て遊ばないらしい。
若いとは良いものだ。どんなに外に出なくても育ってゆくのだから。
あぁ、いつまでも子供のままでいれたらどんなにいいことか。
あぁ、何もせず生きていけたらどんなにいいか。
また明日も、若い子たちを元気にしてやってほしいと願いを込めてお辞儀をする。

少し肌寒くなってきたのに気がついた。
公園を出て、家に向かう。
明日も仕事だ。
また街が光に包まれ、人が行き交う。
あぁ、たまには深夜徘徊いいものだ。

3/5/2026, 6:06:45 PM