瑠唯

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「今日ご飯抜きか〜」
そう言って俺は諦めて寝ることにした。
俺はいわゆる孤児でスラム街に住んでいる。
ご飯にありつけなかったりもするが割と平穏に過ごしている。
ある時俺はご飯を見つけたと思い走って行くと、捕まった。
こいつは奴隷商か、
スラム街に住んでいるやつなんか自分の生活に精一杯だ、助けてなんかくれない。
しかも俺は色素が薄い。
関わりたくも無いだろう。
運が悪かった。そう思うしかない。

ドカッッッン!!


どうやら俺は運がいいらしい。

それからは早かった。
国の騎士は壁を破り奴隷収容所を見つけそそくさと奴隷商達を捕まえてった。
この国では奴隷は違法である。
どこかの国は合法だと聞いたことがあるなぁ。
そんなこんなで俺は助け出された。


身寄りのない俺は孤児院に入れられた。
なんで俺が今まで孤児院に入って無かったかと言うと、孤児院に入るにも金がいる。
たくさんいるわけではないが親がいるなら必要だ。
そんな金も出したくなかったらしい。

俺は何故か色素がとても薄い。
髪の毛も白く肌も真っ白、目も青く両親とは似ても似つかない姿をしている。
最初は喧嘩していた両親もだんだん俺が可笑しいと思ったらしい。
捨てられた。

そんな俺が孤児院に入っても勿論誰も寄り付かない。
子供はどころか、孤児院の先生も薄気味悪がって陰口をたたく。
ある時孤児院が火事になった。
孤児院の先生のよそ見だったのだが、俺が居るから不幸になったとか喚いていた。
孤児院の人達は皆大丈夫だったが俺は孤児院にも、居場所は無いらしい。

アホらしい。
俺は何処かで期待してたらしい。
人と仲良くなれるのでは?と、
そんなこと俺には無理らしい。
こんなコトなら奴隷にでもなってたほうが楽だっただろうな、
奴隷だって高いから簡単に殺したくないだろう。
スラムで暮らしてた位の生活は出来る。

働いてご飯を食べ食い凌ぐ。
それはスラムだったから出来たことだ。
ここは商店街。
お金を持ってて買い物をして暮らせる、普通の人が暮らしている。
わざわざ何処のやつかも分からない奇妙なガキを誰が雇うだろう。
ああ、平穏な日常に戻りたい。


ここで俺は死ぬだろうか、あれから2日ご飯もそうだがここには川がない。
飲めない水ばかりだ。
町外れの狭い建物の間で俺は動けなくなっている。  
ああ、なんて価値のない人生なのだろう。
仕方がない。
来世は幸せになりたいなぁ。






「おい、ガキ生きたいか?何をしてでも、」

生きたい?当たり前だろ俺はこんな人生まっぴらだ。生きれるもんなら生きたいさ。

「そうか、、、」



「やめ、やめろ、、、」
バンッ、、、、カラヵㇻ
カチ


【ふう、一仕事終わり。
 うわ服汚れた、だっる〜】

あれから俺はマフィアに拾われた。
どんな姿をしていても仁義を通すだけで、仲間にしてくれる。
俺はこの組織に忠誠を捧げている。
当たり前だ、命の恩人だ。

今日は殺しの帰り。
俺の同僚が横領しやがって殺して来たとこだ。
組織はどんなやつでも拾ってくれ世界を与えてくれる。
なぜ裏切るのだろう。


白い悪魔だ何だの言われるが俺はこの平穏な日常を気に入っている。
ボスには感謝だな。
これからも俺を使って貰えるように頑張らなきゃ。





平穏な日常

3/11/2024, 4:07:07 PM