たーくん。

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夜空に浮かんだ真ん丸の満月。
俺達が住む世界をじーっと眺めている。
「今日のお月様、すごく綺麗だね」
夜空を見上げながら言う彼女。
月の光に照らされた彼女は、月に負けないぐらい綺麗だ。
「どうしたの?私のこと、じーっと見て」
「月より君の方が綺麗だなぁって思ってさ」
「んもー!やだー!恥ずかしい!」
そう言って俺の肩を叩く彼女。
力が入っていて、まぁまぁ痛い。
多分、照れ隠しだろう。
「でも、君もかっこいいよ?」
「えっ――」
言い返そうとした瞬間、彼女の顔が近づいてきて、唇を重ねられ、塞がれる。
俺達は月の光に照らされながら、二人の世界へ入っていった。

11/16/2025, 10:15:44 PM