語り部シルヴァ

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突然の君の訪問。

インターホンが鳴る。
ネットでの注文はしてないはずだ。
めんどくさいのも嫌だから居留守でも決めよう。

そう思って無視していると
何度も何度もインターホンを鳴らす。
ここまで来ると誰がやっているかはわかる。

「...インターホンはおもちゃじゃないんだぞ...?」
「はいっ!先輩を呼び出すためのものです!」
自信満々な回答はやや斜め上の答えが返ってきた。

この後輩は今年の春に1人で校内を迷っていたところ、
助けたら懐いてきた。
ゲームや映画の趣味が同じでよく夜に電話しながら
遊んだりする仲になったが、最近容赦なくこっちの部屋に
上がりこんでくるようになった。

嫌じゃないが...もっとこう...危機感を感じて欲しい。
そう思いながらも後輩用に準備していた
お菓子とジュースを用意する。

「ほら、今日のお菓子だ。ジュースもあるからな。」
「先輩...用意周到ですね。餌付けで私を飼おうとしてます?」

お前のためだ。と心の中でイラッとするも
すぐにそれは世話焼きだと感じた。

突然来るお前のために用意してやっていると言うと
後輩は何を思うか。
想像すると少し面白くなった。

「先輩。1人でにやけながら笑うのはちょっと...」

語り部シルヴァ

8/29/2024, 3:58:00 AM