郡司

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「木枯らし」という表現をほとんど使わないし思いもしない。

木々の葉が鮮やかに色を変える時期には、それぞれの木のサイクルを見ている。一枚一枚の葉で起こる紅葉のバイタル。はらはら落ちる葉の数々は、風が来なくても落ちる。木々は自分で葉を手放すのだ。

…無粋だが、秋から冬に葉を落とす木々は「枯れる」わけではないよ。地中での「地域活動」に専念するために、つまり「エネルギーを得る方法を切り替える」ために、枝の葉を手放す。冷たい風の吹く時期に木々もスイッチを切り替えるから、その時期の冷たい風のことを「木枯らし」と呼ぶのだろうね。まるで風が木を枯らしているように見えなくもないけど、なんだか風にも木にも失礼な言葉という気がする。風は木を枯らしてないし、木も枯れて(死んで)ない。
葉はどうなのかって?
葉は間違いなく「枯れる」。それは葉っぱ達の生涯が完了するときだから。土に出会い、分解者の助けを得て、そのありようをほどく。どこまでも、いのちの姿だ。

やっぱり「木枯らし」って言葉にはなじめない…

1/18/2024, 3:26:37 AM