水平線に、一筋の光が射し込む。
真っ暗闇に呑み込まれてしまうのではと夜が来る度に怯えていた。
吐く息は白く、かじかむ手を擦り合わせ熱を与える様に息をふきこんだ。
昔から、私は夜が怖かった。1人暗闇に身を置く度に孤独が私を追い立てる様で、逃げるように家を飛び出し気付いたら海へと辿り着いた。
あれ程恐れた暗闇を、オレンジ色の光が徐々に徐々に焼き尽くしていく。波の音が、水面に反射するきらめきが、朝を告げる鳥の声が、私の世界に色をつける。
この光景を覚えている限り、夜に怯えることなどきっともうない。
終わり、始まり
3/12/2025, 1:27:59 PM