かたいなか

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前回投稿分からの続き物。
某杉林の奥にひっそりと建つ不審な違法の洋館は、
それを必要としている別世界出身者から、「領事館」と呼ばれておりまして、
それはそれは、頼りにされておりました。

そこの空気清浄と床掃除とを、一手に引き受けておったのが、別世界技術で魔改造された自走系掃除機能付きの空気清浄機。
通称を頑張ルンバといいます。
自走式掃除機のアレに、別世界の先進技術でもって、空気清浄機を合体させたのです。

前回投稿分で頑張ルンバ、モンシロチョウを追いかけて、領事館の中を巡回しておりましたが、
今回投稿分では、酷く重篤なスギ花粉症持ちであるところの館長のために、
頑張ルンバはうぃんうぃん、館内に入り込んだ季節外れの花粉を根こそぎ、探知して根こそぎ収集するタスクを開始しました。

というのも館長、酷く不思議なことですが、
スギ花粉の飛散シーズンを完全に終えたハズの5月上旬の今ごろに、
まさかの、アレルギー症状が出現したのです。
ああ、ひどい、酷い!
誰がこんな、理不尽な物語を仕組んだのか(棒読)

頑張ルンバが、うぃんうぃん、
空気清浄機のセンサーと、自走式掃除機のカメラセンサーでもって、
館内の微粒子、空気中の花粉、あるいはウイルス等々を、調査して検出して清浄化します。
頑張ルンバが、うぃんうぃん、
花粉汚染濃度の高い場所を検知して、
花粉の発生源を的確に、探してゆきます。

やがて、ピピッ!
スギ花粉症持ちの館長を悩ます微粒子を
館内に継続的にポンポンぽふぽふ放出する物体を
頑張ルンバは、とうとう、発見しました。

それは、明らかに「この」世界のものではない、
自発的にみょんみょんダンシングする植物でした。

わずかに開いた、領事館の両開きのドアから、
きっと、自分で歩いて入ってきたのでしょう、
エントランスの大きな花瓶の下で、みょんみょん、
ダンシング植物は楽しげにダンシングして、
そして、花粉をぽふぽふ放出していました。

さてここでお題回収です。
みょんみょん、みょんみょん、
ダンシングみょんみょん草は踊りながら、
愛を、叫びます。
みょんみょん、みょんみょん、
ダンシングみょんみょん草は雄花なのでしょう。
雌花を探して、花粉を放ることで、
愛を、叫ぶのです。

この愛を叫んだ結果として
ポンポンぽふぽふ館内に撒かれた花粉が、
おそらくここの館長の、持病たるアレルギー症候群を引き起こすスギ花粉に、
構造が、どこか似ておったのでしょう。

館長としては酷い迷惑です(花粉滅すべし)

ぶおぉぉぉ!ぶいぃぃいいいん!
頑張ルンバは汚染センサーを真っ赤にして、みょんみょん草が叫んだ愛を全部ぜんぶ吸い込んで、
空気をすべて、清浄に戻してゆきます。
頑張ルンバは、機械です。愛など分からぬのです。
ただ自分の仕事を、為すのです。

みょみょ、みょんみょん。
ダンシング草も人外ゆえに、頑張ルンバが何をしているのか分かりません。
ただ自分の愛だけ、叫ぶのです。

ぶおおおん、みょんみょん、
ぶいいいいいん、みょーみょん。
機械の花粉除去と、植物の花粉放出、妙なループは十数分続きまして、
最終的に愛を全部叫びきって満足したみょんみょん草がみょんみょんと、幸福にお帰りになることで、ようやく終了しましたとさ。

5/12/2026, 6:10:41 AM