「Midnight Blue」
バイトの締め作業を終え、1人静けさの漂う駐輪場へ向かう。
その日は客が多く、上がりが遅くなっていた。
気がつけばあともう少しで日付が変わる。
ジャケットに手を通し、メロンソーダを片手にシート上で一息つく。
疲れた身体に沁みていく。
メロンソーダを飲み干したら、後は帰路につくのみ。
ちょっと重いヘルメットを被り、相棒…原付を走らせる。
アルバイトの過程で自分が1番楽しみにしているのが、この帰る時間である。
風を切って、日中は渋滞している道路をも颯爽と駆け抜ける。
カーブのない一本道だからか、綺麗に整備された街並みが背景となり、夜空を引き立てる。
黒のはずなのに、ただの黒ではない。
黒の中に青が混じり、深みが増している。
藍色とも言えない、全てを飲み込みそうな色。
…美しい。
―再び吸い込まれるため、今日もまた相棒と。
8/23/2025, 5:04:47 AM