一尾(いっぽ)in 仮住まい

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→インスピレーション、求不得苦

突然の君の訪問。
僕はずっと君を待っていた。
それなのに逸る気持ちで空回り。
いつだって開けるべき扉を間違えてしまう。一つは君の待つ玄関ドア、もう一つは迷路……。
四苦八苦、右往左往。
五里霧中、前後不覚。
悪戦苦闘の末、ようやく迷路を抜け出し扉を発見する。

さぁ!! いらっしゃい! 待ち焦がれたよ! 
扉を開けて君を迎え入れようと手を広げる。
しかしそこに、君はもういない。君の温もりだけが残っている。
君は留まることを嫌う、幸運な神様のような存在。イヤと言うほど経験しているのに、また逃してしまった。

僕は途方に暮れる。 
「あぁ、アイディア、戻っておいでよ」

こうして、僕たちが織りなすはずの名作は、未だ日の目を見ないでいる。

テーマ; 突然の君の訪問。

8/28/2024, 6:42:56 PM