「ただ一人の君へ」
まだ二十年も生きていないが、この世にドッペルゲンガーのような全く同じ人は誰一人としていないことを改めて実感した。
自分が誰かのことを誰かに似ていると感じるのは決して相手が誰かに重なるのではなく、自分が相手を誰かに重ねているのだと思う。しかし、結局は皆違う人間であり、同じ人などいない。皆違っているからこそ、誰かを素敵だと思ったり、嫌いだと思ったりするのだろう。
違いがあると比較し、優劣をつけたがるのが人間だ。優劣をつけて、上下関係をつくれば、支配するのが楽だからだ。現代では、教育が行なわれる学校のクラス内でさえ、「一軍」、「二軍」などの言葉が使われるようになった。
これは多くの人が他人に対して優越感を持ちたいと思っていることを表しているのではなかろうか。一つの要素で人を比べ、評価するのは簡単だが、それはとても危険だ。
したがって、人は本来比べるものでなく、それぞれに違った存在意義があるはずだと私は考える。
1/19/2025, 3:14:35 PM