いろ

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【冬晴れ】

 降り積もった雪が、太陽の光に照らされて眩しいほどに輝いている。目を細める僕をよそに、君は楽しげに雪原を踏み締めてクルクルと踊っていた。
 真冬のこの時期にしか姿を見せることのない、僕の神様。本人は神などと崇めてもらえるような立派な存在ではないと微苦笑を漏らしていたけれど、僕にとって君は疑いようもなく神様だった。
 今日と同じ冬晴れの空の下、慈しむように微笑んだ君が、道に迷い泣きじゃくる僕へと手を差し伸べてくれた。あの日の光景を僕は永遠に忘れることはないだろう。
 誰よりも愛おしい君の姿を眺めながら、僕はそっと口元を緩めた。

1/6/2024, 1:42:54 AM