[まゆ 私の人生No.❓]
少しだけ長袖が欲しいと思う日が出てきた秋のある日の事。
その日は朝から心地の良い秋晴れだった。
そんな秋晴れの空を眺めながら私は、友達に誘われたサイクリングに行く為の準備をしていた。
炊き立てご飯に具材を詰めて握って、2人分のおにぎりを用意すると、それをタッパーに入れた。昼食の用意の完了です。
仕事の為に一人暮らしを始めて8ヶ月。そこで新しく出来た友達との初めての遠出に、私はワクワクしながらアパートを出発した
駅では友達が待っていた。
『おはよう。まゆ』
そう私に声をかけてきた彼女は、新しく出来た同い年の友達
【門矢 真琴(かどや まこと)】。大きな美容院で働いている。
「おはよう。真琴」
私達は軽く挨拶をすると電車に乗り込んだ。
目的地の駅は終点。電車で乗り換えなしの1時間。ちょっとした遠出。ただ、平日と言う事もあって電車は空いていた。
「おにぎり作ってきたから、昼ご飯に一緒に食べよ」
『楽しみにしているね』
「そうだ!誘ってくれてありがとう」
『お礼禁止。私がまゆと一緒に行きたくて誘ったんだから』
「ごめん」
真琴はお礼を言われるのが好きではない。
『サイクリング楽しみだね』
「うん、でも少し心配。」
『何が心配なの?自転車には乗れるでしょ?』
「自転車に乗る事は出来るよ」
私は苦笑いをしながら答えた
『それじゃあ何が心配なの?』
「体力」
『そっか。先に言ってくれてありがとう。それじゃあサイクリングの時はまゆが先頭走って。自分のペースでいいから』
「分かった」
そんな話をしながら私達を乗せた電車は終点に到着した
駅から少し歩いた施設でスポーツタイプの自転車を借りると、私達はサイクリングを開始した。時刻は10時30分頃だった
初めて乗るスポーツタイプの自転車に少し緊張しながらも、私はゆっくりペダルを踏み込んだ。
(通学で使ってた自転車よりも楽に進める❗️)
その後ろを少し離れて真琴がついてくる
ペダルを踏み込む度、自転車は風を切って進む。その感覚がとても気持ちよかった。途中の登り道では真琴が前を漕いで、風除けになってくれたから思ったよりも快適に登れた。
昼食のおにぎりはコースの途中にある あずまや で食べた
それからサイクリングを再開し、再び施設に戻って来たのは15時頃の事だった
帰りの電車の中、私はサイクリングの疲れから眠ってしまっていたみたいで、気がついたら真琴に膝枕をされていた。いつから寝ていたかは覚えていないけれど、私に寄りかかられていた真琴が、少しでも疲れが取れる様に私の姿勢を横にして膝枕をしたらしい。私が起きたのは最寄駅まで後2駅の所だった。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体名とは一切関係ありません。
秋晴れ 作:笛闘紳士(てきとうしんし)
[気まぐれ一言]
この物語りの登場人物の苗字は仮面ライダーシリーズの登場人物から。名前はプリキュアシリーズの登場キャラから取ってます。主人公の浅倉まゆ は、仮面ライダー王蛇の浅倉威の浅倉とわんだふるぷりきゅあ 猫屋敷まゆ から まゆ を拝借してます
10/19/2024, 6:14:51 AM