時計の針
静かな部屋で
ひとつだけ動き続けるものがある
カチ、カチ、と
誰にも聞こえないはずの音が
胸の奥ではやけに大きく響く
進むたびに
置き去りにしたものを思い出させ
戻らないたびに
未来の影をそっと照らす
触れられないのに
確かにそこにあって
止められないのに
いつも私を急かしてくる
それでも
針はただ前へ進むだけ
私もきっと
同じように
少しずつ
少しずつ
進んでいるのだと思いたくなる
眞白あげは
2/6/2026, 1:00:52 PM